申し送りは患者に関する情報を正しく共有するための大切な仕事の一つですが、看護師にとって大きな負担となっていることも否定できません。看護の世界において申し送りは大切な習慣であるものの、一方で一部の病院では廃止を見据えた見直しが行われているのが現状です。
申し送りは患者に関する必要事項、新しい情報を引き継がなければならないため、とにかく時間がかかります。申し送りのために看護師の手が空かず患者を放置してしまうというようなこともあるのでそうなると問題といえます。ナースコールに対応できないというようなことも多々あり、看護が疎かになってしまうことも考えられます。申し送りが上手くいかなかったり内容が重複するというのもよく起きる問題です。看護師によって伝える力に差があることから、申し送りで無駄な時間、やりとりが増えてしまうといったことも珍しくありません。患者の担当についての申し送りとは別にナースステーションでの申し送りも行わなければならない場合、時間も手間も二倍になりますからこれは大変なことです。
患者の情報共有のために必要不可欠ではあるものの現場の負担となっていることは間違いないので、申し送りにストレスを感じている看護師と言うのも少なくありません。申し送りの負担を減らすためには伝達事項の内容ややり方を一律化するといったことが大切です。一人ひとりの申し送りのスキルも重要ですが、ナースステーション全体でどのように負担を減らすかを話し合っていくことも重要です。